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ブランド「福地鶏」の6次化

2023年6月4週号

卵も肉も評判の味

あわら市・(有)黒川産業

 福井のブランド地鶏「福地鶏(ふくじどり)」を2400羽養鶏する、あわら市北潟の有限会社黒川産業3代目・黒川友紀子(くろかわ ゆきこ)さん(31)は、規格外の卵と肉の両方を加工する「福地鶏の6次化」にチャレンジし、市内企業と提携するなど商品開発に取り組んでいる。

 福地鶏は卵も肉も食べられる鶏種で、平飼いでのびのびと育てているため、卵は栄養価が高く甘みがあり、肉はしっかりとした歯ごたえとうま味が強い。毎朝の採卵時には、頭や肩に飛び乗ってくるほど元気だという。

 これまで生協などで販売してきた卵は県内でも認知されてきているが、肉は数量が出せないため、そのおいしさはあまり知られていない。また、規格外の卵や使われなかった肉などはほとんど廃棄になっていた。

 おいしさは同じでも廃棄しなければならない現状をどうにかしたいと考えた黒川さんは、調理師の学校へ入学し調理師免許を取得。同学校で友人だった平澤暁子さんとともにプリンやエッグタルト、シフォンケーキなどの商品開発に取り組んだ。

 知人からキッチンカーを譲り受け、2022年3月に「黒ちゃん家」を開業。福地鶏の炊き込みご飯の親子丼やプリンなどを販売している。黒川さんは「これからキッチンカーをもっと活用し、福地鶏の卵やお肉のおいしさを多くの人に知ってもらいたい」と話す。

 

「卵本来の甘さが楽しめるスイーツがお薦め」とエッグタルトを手に黒川さん(左)と平澤さん(写真提供=黒川さん)

 

「福地鶏炭火焼鳥親子丼」は、地場産食材100%。福地鶏の肉と卵の味を一緒に堪能できる