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水稲有機栽培新技術が福井県農業試験場から発表されました

2020年06月05日

福井県農業試験場が主催する「肥料散布機を搭載した乗用除草機の作業実演会」に参加しました。(2020.06.03)

有機栽培のお米のニーズはあるものの、水稲有機栽培は除草に労力がかかる他、有機肥料は化成肥料よりも高いという問題があります。

そこで、低コストで保存のきくペレットの有機肥料を開発し、乗用除草機で除草しながら、同時に肥料を散布できる農機が開発されました。

肥料散布機を搭載した乗用除草機は来春販売予定です。

【低コスト肥料の開発】米ぬかと鶏ふんを成型機でペレットにしてから、風通しの良いハウス等で1週間程度乾燥させて作ります。乾燥させることで、1年ほど保存が可能です。窒素成分は3%前後で、基肥用は米ぬか:鶏ふん=7:3の配合、穂肥用は米ぬか:鶏ふん=3:7の配合が有望でした。   

<コスト>米ぬか価格22円/kg、鶏ふん価格110円/15㎏で購入し、秋施用米ぬか100㎏/10a、基肥用ペレット130㎏/10a(水分10%)、穂肥用ペレット120㎏/10a(水分13%)を施用すると、原材料のみで約6,000円/10aとなり、有機栽培農家平均約20,000円/10aに比べて70%のコスト削減となります。
【肥料散布機を搭載した乗用除草機の開発】福井県農業試験場(株)北陸近畿クボタ との共同開発で、除草機は(株)オーレック、施肥部は(株)ジョーニシのものがベースです。走行除草作業と同時にペレット肥料を均一に散布します。4輪操舵・4輪駆動で安定走行ができ、幅は2.4m、ホッパー容量は100Lです。
【比較実証】水稲移植9日後に機械除草+ペレット肥料を実施し、1ヶ月後の雑草を調べた結果、無除草よりも85%の除草効果がありました。