事業内容

収入保険

収入保険とは

「収入保険」は、農業をされている方の経営努力では避けられない、自然災害や農産物の価格の低下などで、売上が減少した場合に、その減少分の一部を補償する保険です。
基本的に、農産物ならどのような品目でも対象となります。
実施主体は全国を区域とする全国農業共済組合連合会(NOSAI全国連)となりますが、加入手続等は地域の農業共済組合が行います。

加入できるのは

青色申告を行い、経営管理を適切に行う農業者(個人・法人)が対象です。
なお、青色申告を5年間継続している農業者を基本としますが、加入申請時に実績が1年以上あれば加入することが可能です。

加入申請は

個人 11月末までに申請
法人 事業年度の始まる月の前々月の末までに申請。

※収入保険事業の開始年度となる平成30年は7月より事前予約を受け付けます。

対象となる事故は

自然災害に加え、価格低下などの農業者の経営努力では避けられない収入減少を補償の対象とします。(捨て作りや意図的な安売り等は対象外となります)

補償期間は

個人 1月から12月までの1年間
法人 それぞれの事業年度の1年間

補償内容は

農業者ごとの過去5年間の平均収入(5中5)を基本として基準収入を設定します。
なお、規模拡大など保険期間の営農計画も考慮できます。

掛金のめやすは

(例)基準収入が1,000万円の農業者が補償限度割合9割(保険方式8割+積立方式1割)、支払率9割を選択した場合

用意するお金は

保険料 7.8万円(掛捨て)
積立金 22.5万円(掛捨てではない)
合計 30.3万円

※保険料は掛捨てになります。積立金は自分のお金であり、補てんに使われない限り、翌年に持ち越されるか、返還されます。

※保険料、積立金とは別に、事務賦課金の負担があります。

(参考)保険料・積立金の計算方法

  • 保険料 = 基準収入 × 補償限度(0.8を上限に選択) × 支払率(0.9を上限に選択) × 保険料率
  • 積立金 = 基準収入 × 積立幅(1割) × 支払率(同上) × 1/4

保険方式について

補償限度 最大80.0%
保険料率 2.159%
国庫補助(50%)後の保険料率 1.08%

補償限度割合、支払率の選択について

加入申請時の青色申告実績 選択できる補償限度割合
保険方式 4年 80%、70%、60%、50%
3年 78%、70%、60%、50%
2年 75%、70%、60%、50%
1年 70%、60%、50%
積立方式 積立幅 基準収入の10%または5%
支払率 90%、80%、70%、60%、50% から選択

※積立方式の加入は農業者の選択となります。

保険料等の納入期限は

保険期間開始まで(個人の場合は12月に納入いただきます)

※分割払いが可能です。

被害の申告は

災害等が発生した場合はその都度、事故発生通知が必要です。(必須)
なお、被害の状況によっては農作業日誌を提示していただく場合があります。

補てん金の支払いは

基準収入が1,000万円の場合(補償限度9割・支払率9割を選択)

収入減少の程度(保険期間の収入) 補てん金の合計 保険方式(保険金) 積立方式(特約補てん金) 補てん金を含めた保険期間の収入(対基準収入)
20%(800万円) 90万円 0万円 90万円 890万円(89%)
30%(700万円) 180万円 90万円 90万円 880万円(88%)
50%(500万円) 360万円 270万円 90万円 860万円(86%)
100%(0万円) 810万円 720万円 90万円 810万円(81%)

類似制度との選択加入

平成31年産より農業者は、「収入保険制度」か「農業共済制度」などを選択して加入することになります。
収入減少を補てんする機能を有する制度については、収入保険以外にもありますが、それらの制度と重複して加入することはできません。
そこで、農業者が自らの経営実態に応じて、いずれかの制度を選択することとなります。
収入減少を補てんする機能を有する類似制度は下記のとおりです。

制度名 対象品目 補てん内容
農業共済 農作物共済 水稲、麦 災害による収量減少を補てん
畑作物共済 大豆、そば
果樹共済 なし、かき、うめ
家畜共済 牛、豚 家畜の死亡・廃用を補てん
ナラシ対策(収入減少影響緩和対策) 米、麦、大豆 収入減少を補てん
野菜価格安定制度 野菜 価格下落を補てん
いぐさ・畳表農家経営所得安定化対策 畳表 収入減少を補てん
加工原料乳生産者経営安定対策 加工原料乳 収入減少を補てん

収入保険制度とどちらか一方を選択して加入

※固定資産の損失を補てんするもの(家畜共済(搾乳牛、繁殖雌牛等)、園芸施設共済(施設内農作物以外)及び診療費を補てんするもの(家畜共済(病傷共済)を除く

制度名 対象品目 補てん内容
肉用牛肥育経営安定対策事業(牛マルキン) 肥育牛 販売価格と生産コストの差を補てん
養豚経営安定対策事業(豚マルキン) 肉豚 販売価格と生産コストの差を補てん
肉用子牛生産者補給金制度、肉用繁殖経営支援事業 肉用子牛 販売価格と生産コストの差を補てん
鶏卵生産者経営安定対策 鶏卵 販売価格と生産コスト増加等を補てん

上記の畜産品目と他の品目の複合経営の場合は、他の品目のみ収入保険制度に加入できる

※複合経営については、マルキン等の対象畜産物について家畜共済(死廃共済)に加入する場合は、マルキン等の対象畜産物及び関連畜産物(育成牛、子豚、育成豚)以外の品目は収入保険制度に加入できる

収入保険と既存制度の保険料等および補てん金の比較

(比較の条件)10haのほ場を耕す農業者が、下記を作付した場合

  1. 水稲6ha
  2. 大麦4ha(転作として)
  3. 大豆2ha(麦跡作付け)
  4. そば2ha(麦跡作付け)

この条件で見込まれる収入は約1,161万円です。

(内訳:水稲819万円、大麦172万円、大豆122万円、そば48万円)

※県平均の単収、単価、料率等を用いて試算しています。(以下同じ)

それぞれの制度に加入した場合の保険料

当年収入が災害により3割減少した場合の補てん金

当年収入額が約813万円となった場合です。(収入見込みより約348万円減少