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収入保険特集 私の選択 経営に欠かせない安心感

2023年10月1週号

地域一丸で営農続けたい
永平寺町 農事組合法人上志比(かみしひ)グリーンファーム
     代表 吉田重夫さん(70)

 主食用米と酒米を中心に、小麦やソバの二毛作もしています。私たちが営農する上志比地区は中山間地で、山間部から九頭竜川の河川付近までさまざまな条件の農地があります。川に近い圃場には最後まで水を必要とする酒米を、山間部の圃場には主食米をと、圃場条件などに合った品種を作付けることで、よりおいしい農産物を生産できるよう心がけています。
 主力は60代ですが、地域全体で管理する体制をつくり、農繁期は地主や若い人にも協力を仰ぎ、土日には多くの人が作業に参加してくれています。
 収入保険は、自身の農業収入を基準として補償されることを知り、役員と協議し、経営するための必要な費用補てんとして2020年に加入しています。
 21年にコロナ禍で米価が下落したとき、経営が不安になるほど収入が激減しましたが、保険金が支払われたので、作業員への手当や費用などを工面できて本当に助かりました。
 収入保険で農業収入の補償がある安心さは、今の経営には必要不可欠なものだと感じています。担い手不足や燃油高騰など、個人で営農するには厳しい状況が続いています。できることはみんなで協力し、地域農業を続けることで、今の風景を守っていきたいと考えています。
 これからも収入保険で農業経営の安心を確保しながら、消費者が必要とする安全・安心な農産物を提供していけるよう、地域一丸となり営農していきたいです。
▽水稲52・6㌶、小麦3・1㌶、ソバ3㌶

中山間の圃場にコンバインが並び、刈り取り作業に取り組む。吉田さんは「みんなが集まれる日に一気に作業するため、効率的です」と話す