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高評価の福井県産にこまる 技術磨き良食味米生産

2024年1月3週号

越前市 「福井にこまる会」

 越前市平林の大塚衛(おおつか まもる)さん(71)は、水稲「にこまる」の県内の生産者グループ「福井にこまる会」を結成し、生産・普及に尽力している。

 にこまるは、農研機構九州沖縄農業研究センターが育成し、おいしさを表す指数の一つ「食味」が高く、甘みが強いのが特長。大塚さんは、米・食味分析鑑定コンクールで評価が高いにこまるに興味を持ち、地元の生産者仲間とともに福井での栽培を始めた。

 にこまるの開発に携わった農研機構の研究者を招き勉強会を開催するなど、会員の生産技術の向上に取り組んだ。大塚さんの努力も相まって、全国各地の審査会やコンクールでメンバーが生産する「福井県産にこまる」が次々入賞。2021年には福井県の産地品種銘柄に設定された。

 同会の会員は現在30人。にこまるの生産に興味を持った生産者が、栽培方法について大塚さんのもとへ相談に訪れることが多いという。

 大塚さんは「これからもメンバーと切磋琢磨(せっさたくま)して、米・食味分析鑑定コンクールで金賞を目指す。今後も稲と会話しながら、安全安心でおいしいにこまるを提供していきたい」と意気込む。

 

「全国で評価されたおかげで、福井県産にこまるとして販売できるようになった。金賞基準を満たせるように仲間と生産に取り組みたい」と大塚さん