耕作放棄地でソバ 地区有志と共に
2024年11月3週号
美浜町 山路俊彦(やまじ としひこ)さん
「太田のそばは風味豊かで、のどごしが最高」と話すのは、美浜町太田の「太田enjoy農楽舎」代表・山路俊彦さん(62)。後継者不足などにより増え始めた耕作放棄地を活用し、秋ソバ620㌃を生産するほか、今年3月に新商品「茶そば」の販売を始めた。
山路さんは以前から仲間とともにソバ生産に取り組んでいたが、栽培面積の拡大に伴い生産団体を設立、2013年に同団体を立ち上げた。メンバーは太田区の有志40人で18歳から80代まで幅広い年齢層が参加している。
開発した商品は、石うすでひいたそば粉に抹茶の粉を練り込んだ茶そばの乾麺。もちもちの食感で食べたときにほんのりと抹茶が香る商品となっており、日本蕎麦協会主催の第35回全国そば優良生産表彰で協会長賞を受賞した。
山路さんは「今は外注で製造しているが、将来的には自家製造も視野に入れている。これからもそば打ち体験などを通して、より多くの人に太田そばの魅力を伝えて地域活性化につなげたい」と話す。
太田そばと茶そばを手に山路さん。商品は、道の駅「若狭美浜はまびより」で販売している