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レイシやマイタケ 高齢者の生きがいや収入に

2025年8月1週号

福井市・里山自然塾あしみ企業組合 藤岡 勝博さん
 福井市芦見地区の里山自然塾あしみ企業組合(ファームあしみ)はレイシやマイタケの原木きのこを栽培している。
 組合は代表の藤岡勝博さん(70)が一般企業退職後、高齢者の生きがいづくりと地域の活性化を目的に2017年に設立した。知人や地元の高齢者を中心に声をかけ、現在の構成員数は25名。藤岡さんは「里山の自然資源を活用したきのこ栽培が、高齢者の生きがいや収入の支えに少しでもなれれば」と話す。
 原木ならではの「深い味わい」「豊かな香り」「食感」の三拍子が揃ったマイタケは人気が高く、地元の直売所では即完売になるほど。レイシは手軽に飲めるティーバッグが好評で、愛飲者も多い。
 栽培は1月下旬から3月上旬にかけて始まり、山から湧き出す水に浸した原木を煮沸殺菌した後、植菌する。毎年、レイシとマイタケ合わせて約6,000本のほだ木を作り、レイシは5月、マイタケは7月に圃場約1㏊に伏せ込む。収穫時期はレイシが7月下旬から8月。マイタケは9月下旬から収穫が始まり、10月が最盛期だ。
 藤岡さんは独学で栽培技法を研究。特にレイシは管理が難しく、傘に水がかからないように散水し、胞子が飛ぶことを防ぐ。収穫量が予想より下回った年は原因を考察し、栽培技術の向上に努力を惜しまない。
「収穫量は年々増えている。今後も規模を拡大し、売上を伸ばしたい」と語った。

写真:「レイシは雨が大敵」と藤岡さん