空き家活用のキノコ園 天候左右されず収穫体験が可能
2025年9月4週号
鯖江市 『鯖江隠れ家きのこ』 前田 有美さん
「この場所でおいしいキノコを作るために、できることをやり続けてきました」と話すのは、鯖江市の住宅街にある「鯖江隠れ家きのこ」を営む前田有美さん(31)。妹の知恵さん(29)と父が所有する築70年以上の空き家を活用し、2024年8月に室内型のキノコ農園をオープンした。天候に左右されず収穫体験が出来ると人気だ。
室内に置かれた特注の金属製の棚に菌床が並ぶ。キノコは時期によって変わり、キクラゲやシイタケ、なめこ、越前カンタケ(県独自のヒラタケ)などが収穫できる。初夏には幻と呼ばれるタモギタケが楽しめる。住所は非公開、体験予約は写真共有アプリ(インスタグラム)からだけだが、県外から訪れる人もいる。「香りや歯応えが全く違う」「キノコが嫌いな子どもが、『おいしい』と食べた」との声が寄せられ、リピーターも多い。地元の飲食店からも注文が入る他、市内の「道の駅西山公園」にも出荷している。
「古い建物なので空調設備が使えません。試行錯誤の日々でした」と話す有美さん。
「お客様に応援してもらえるのが一番のやりがい。福井のキノコ農園といえば『鯖江隠れ家きのこ』と言われるよう頑張っていきたい」と意気込む。
▶予約はインスタグラムから受け付けている
鯖江隠れ家きのこ 前田姉妹(@sabaekinoko)(←クリックでインスタグラムに移動します)
写真:「生キクラゲが終わると肉厚のしいたけが収穫できます」と有美さん。