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側条施肥技術で高品質を確保

2017年4月4週号

エコファーム舟枝


右が法人で使用している大粒のペレット肥料

鯖江市舟枝町にある農事組合法人エコファーム舟枝(理事長瀬戸川善一)では、田植え機で有機ペレット肥料を施肥し、肥料代と散布労力の軽減に努めている。
同法人は2015年まで、散布機による同肥料の散布をしてきた。また、使用する同肥料は安価だが、他の肥料と比べ大粒である。全面全層施肥のため、分解に時間がかかり肥効が遅延することや、稲の倒伏に苦慮していた。
この対処法として16年に、初期生育の確保と肥料利用率の向上ができる田植え機での側条施肥に変更。施肥タンクの大型化と、施肥部のロールを増量型にすることで施肥が可能となった。

同肥料と有機JAS規格適合肥料との肥料代を比較すると「50%コストダウンが図れる。また、化学肥料と違い連作障害がなく農地利用の自由度が増すなどメリットは高い」と瀬戸川理事長は話す。今後は、同肥料の散布割合の変更による経過観察や、ロールが目詰まりしないペレット硬さを肥料製造元に要望していくとのこと。
「同肥料と、さばえ菜花を鋤き込みした緑肥と合わせて、無農薬・無化学肥料の美味しいお米を栽培し、今後の流通においては、グローバルGAPの認定取得にも取り組んでいきたい」と瀬戸川理事長は意気込む。