広報

頼もしい担い手たち

2018年1月1週号

農に生きる


「頑張った分だけ評価が分かる農業で、
めいっぱい勝負がしたい」
と話す蓜島さん

地域に共存した農業で、農村景観を守りたい」と話すのは、東京からIターンし若狭町関で合同会社山心ファームを経営する蓜(はい)島(じま)照樹(てるき)さん(41)。2006年に同集落の川上正博さん(68)と同ファームを設立。現在は代表として水稲24㌶、麦6㌶、そば7㌶を栽培し、昨年からは新規就農者を受け入れ、総栽培面積50㌶を目指している。
「経験を積む度に、農業のことが分からなくなる」と話す蓜島さんは、就農当初は作業の流れを覚えることが優先だった。おいしくて量も獲る条件をクリアすると、さらに天候に左右されず安定して生産するといった新たなハードルが出てくるという。
だが一番心がけていることは、川上さんから常日頃言われている地域との信頼関係だ。「地域にとっての役割と、存在する意義を理解しろ」という言葉を大切にし、地主への感謝を忘れず、奉仕作業や転作会議には積極的に参加している。
同集落の8割弱の農地のほか、近年は近隣集落からも農地を任せられている。隣集落で農地を預けている松宮仁一郎さん(75・元県農業普及員)は、「農地と地主の顔を把握しており、地域に溶け込む努力はたいしたもの。これからも心配される耕作放棄地問題の解決に一役も二役もかってほしい」と地域の一員としての期待を話す。
米の出荷については、生産者の顔が見える販売が浸透し、9割が直販となっている。面積の拡大によりまとまった量が確保でき、業者にも提案型の営業ができるという。また、16年からは同町のふるさと納税の返礼品としても採択された。
「周りからの反響が逆にプレッシャーになることもあるが、自分の限界をつくらず、川上さんや地域への恩返しがしたい」と話し、地域に根ざした受け皿をなることを目指している。