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次世代農業へ産業創出推進

2018年12月1週号

 近年、研究開発を自社内で行う自前主義から脱却し、外部組織と連携して成果(産業)を生み出すオープンイノベーションが注目されている。2015年6月にふくいオープンイノベーション推進機構(FOIP)が設立され、農業分野でも産業創出を推進。今回FOIPに加入している福井県立大学での取組みを紹介する。
 FOIPは企業・行政・研究機関・金融機関(産官学金)の間にバーチャルな連携コミュニティを形成し、次世代農業をはじめ5つの分野(宇宙産業、eテキスタイル、健康産業、災害対応ロボット、次世代橋梁部材)での研究を推進している。
福井県立大学ではその一環として、17年6月に「地域連携本部」が設立されたばかり。経済、生物資源、海洋生物資源、看護福祉など、様々な分野の研究を地域の課題解決に役立てようと、教職員が協働して地域と連携した活動を進めている。
11月13日にIR(イノベーション・リサーチ)交流会が行われ、「コムギで雑草を抑制する!~リビングマルチコムギの開発~」など4つの農業分野の研究活動が紹介された。60名程の参加者はFOIPに加入している産官学金の関係者が大部分で、自身の業務とのマッチングを図る目的で熱心に聴講した。
 「大学と聞くと、敷居が高く感じられる方も多いのかもしれません」と地域連携本部の松本祐輝さん。参加した農業者は若干名だが、「福井県の農業産出高は全国でも下位にあり、農業での新たな開発を望む」との意見が出るなど、FOIPに大きな期待をかけていることが伺える。
 「製品(技術)のライフサイクルは短期化し、早期に研究開発できる地域連携は時代の潮流です。本大学だけでなく、企業も金融機関も地域連携の事業に積極的です。もっと農業者が参加してコラボレーションのきっかけとなれば」と松本さんはこれからの展開に期待を寄せる。

▽お問い合わせ先:福井市川合鷲塚町 ふくいオープンイノベーション推進機構 TEL(0776)55-0664

①IR交流会の様子

②オープンイノベーションの仕組みについて説明する松本さん