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栄養豊富な「越前まこもパウダー」

2020年3月2週号

小百姓 かさつじ 越前町

「休耕田を活用するためにマコモ栽培を始めた」と話すのは越前町小曽原の司辻校一さん。(水稲1㌶、マコモ60㌃)「越前まこも」を商標登録して、マコモダケのほか、葉を粉状にした「越前まこもパウダー」を販売している。
 マコモは、豊富な食物繊維とベータカロテン、カリウムやビタミン、ケイ素が含まれた栄養価の高い植物だ。葉を細かい粉にすることで、水に溶かして飲むだけでなく、料理などへの利用も容易になった。加熱しても変色せず、鮮やかな緑色を保つ。同町の菓子処「江雲堂」の向當淳さんに協力してもらい、パウダーを使ったカステラを8年前に開発した。抹茶のような風味で、滑らかな舌触りと弾力のある食感が特徴で「腹持ちが良い」と言われ、人気商品となっている。  
パウダーの加工は業者へ委託し、司辻さんはパック詰めを行い販売している。「農家が一人で商品開発・販売を行うのはリスクもあり、実現まで時間がかかる。専門知識のある協力者を見つけられれば、手軽に色んな試作ができる」と、6次産業化に対して、専門家を交えた開発を勧める。
最近では、陶磁器の釉薬にマコモパウダーを利用するなどの商品開発も行っている司辻さん。「目標は、越前町をマコモの拠点とし、休耕田の活用法の1つとして広く発信していくこと」と話す。

▽小百姓 かさつじ 
℡(0778)32―2382


「商品開発に可能性を感じています」と司辻さん


越前まこもパウダーが入った菓子