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地元野菜が彩る「ほたるかきもち」

2020年4月2週号

(有)エッチジェイケイ 加工部「米工房ほ・た・る」代表杉田久美子さん 福井市野波町

 

「蛍が舞う美山の里では、きれいな雪解け水で米や野菜が育っています」と話すのは(有)エッチジェイケイ(福井市野波町)の加工部「米工房ほ・た・る」の代表杉田久美子さん。同社の米と地元野菜を使用し「ほたるかきもち」などの加工品を製造している。
今年3月には、令和元年度農山漁村女性活躍表彰・女性起業・新規事業開拓部門で農林水産大臣賞を受賞し、地域に貢献していることが評価された。
同社は寒暖差の大きい中山間地域で「蛍米」として米を生産し、2010年から、ほたるかきもちの製造を始めた。焼畑で栽培される伝統野菜「河内赤かぶら」をはじめ、ヨモギや唐辛子など17種類の野菜は地元農家から仕入れている。野菜を粉に加工して、たっぷりと練り込むことで、着色料を使わず、塩や油を極力減らし、素材の持ち味を引き出した。一般的な、かきもちの倍以上の大きさ、厚さに対してサクサクの食感が特徴。県内の直売所や東京のアンテナショップで販売されるほか、通信販売での取扱いもある人気商品だ。
昨年4年には新商品、炊き込みごはんの材料「菜のMANMA」5種類を開発。無洗米と野菜、調味料がパックに入っており、炊くだけで「河内赤かぶらご飯」や「にんにくご飯」などができる。
「小さな加工場なので生産量は限られますが、増産できるようにして、より多くの人に広めていきたいです」と話す。

▽(有)エッチジェイケイ経営内容:水稲62・4㌶、そば5・4㌶
〇主な販売場所=喜ね舎愛菜館
〇問い合わせ先=米工房ほ・た・る℡(0776)90-7277

「素材の味や香りを楽しんで」と商品を手に杉田さん


ほたるかきもち。3月出荷分はフキノトウ、ゆず、河内赤かぶら、菊菜、紫芋入り