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宅配弁当で生活を後押し

2020年5月4週号

あばん亭 小浜市本保

「新型コロナウイルスの感染で世界中が大変な状態だが、日頃からバランスのとれた食事をして健康な体作りをすることが大切。野菜摂取量の目安は1日に350㌘。献立には少しでも多く野菜を入れるようにしている」と話すのは、あばん亭代表の小谷清美さん(小浜市本保)地元の食材を使った弁当を製造し、市内を中心に宅配している。
あばん亭の従業員の平均年齢は68歳。地域の女性14名が家庭や畑の事情に応じて、交代で勤務している。昼時に合わせて、約130個の弁当を製造し、4名が配達に回っている。
「日替わり弁当の主菜は、若狭湾でとれた魚を多く取り入れ、たんぱく質と野菜の摂取に努めている。減塩も心がけ、伝承料理を入れる事も特徴」と小谷さん。伝承料理は「れんぼ」(注)や和がらしを使った「麩のからしあえ」などがある。食材には、従業員の山や畑で採れる旬の野菜と地元のメガファームのコシヒカリを使う。
店は小谷さんが所有する空き家を利用して、2008年に開店し、11年には予約制のレストランも併設した。「畑だけで終わらず、弁当を宅配することで、地域貢献にもなる。今後は夕食弁当の宅配も増やしていきたい」と意気込む。

(注)れんぼ=ごまめ(田作り)と大根、こんにゃくの煮物。良い事が続くように「連宝」が由来の正月料理。

一週間の献立をあらかじめ決め、手際良く製造していく
写真提供 あばん亭