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クラウドファンディング利用・里山でリュクスな体験を提供

2020年11月4週号

ReLIFE development (リライフデベロップメント) あわら市

 

「自然豊かな里山で学び、働き、遊ぶことができる場所を開発しています」と話すのはあわら市熊坂の竜田誠さん。水稲を21㌶栽培しながら団体「ReLIFE development」(リライフデベロップメント)のメンバーとして熊坂地区の里山を整備し、野菜の収穫体験などのイベントを開いている。

同地区は山に囲まれており高齢化と過疎化、農業の担い手不足という問題があるが、肥沃な田畑と山水に恵まれ、金津ICと国道8号線が近く交通の便が良い。竜田さんは里山の開発によって、多くの人に自然とのつながりを体験してもらい、生活の糧にしてもらおうと「ReLIFE development」を昨年13名の同志と立ち上げた。運営メンバーは地域住人や農業従事者、飲食店オーナーなど異業種で構成されている。

クラウドファンディング型ふるさと納税の事業として、体験スペースの「森のテラス」の整備とビニールハウスを建てるため、開発資金100万円を募った。知人を始めとする県内外の58名から目標金額の1・5倍の支援を受け、返礼として、お礼状や米と野菜、イベントのチケットなどを送った。

今年は野菜の種まきや、収穫体験、採れたて野菜を使った料理を野外で味わうイベントを支援者向けに3回開催した。ハウスでは高品質で希少性の高い野菜を栽培しており、スーパーマーケットの直売コーナーにも出荷している。今後はリフォームした空き家で民泊ができるように準備していく。

竜田さんは「高齢で手放される田畑を担う事も増えています。新しい品種の栽培や直売も考えており、取引先も探しています。加工品販売と法人化も見据えて活動の幅を広げていきたいです」と意気込む。来年のイベントは口コミやSNSでの集客がメインとなる。

 

竜田さん㊨と運営メンバー 

米と野菜の返礼品

 

森のテラスでのイベント

 

写真提供:ReLIFE development