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私の農業経営 良いものを作ることが大事

2021年4月1週号

(農)ファイン・ファーム・しもなか 代表理事組合長 杉本洋一さん 福井市
収入保険・園芸施設共済加入

(農)ファイン・ファーム・しもなかは1998年に集落営農から法人化しました。現在は32戸からなり、常勤は3名で兼業の若手は土日メインに活躍しています。
米と種子用の大麦・大豆、水稲苗はJAへ出荷し、育苗ハウスでは、ほうれん草を栽培し、直売所へ出荷しています。 
機械や設備、資材に多額のコストがかかります。質・量ともに良い農作物をつくることが経営にとって一番大事だと考えています。作物の成長が草に負けないように、適期に除草する必要があるため、人手を要しています。
米の約3割は「いちほまれ」で、倒伏に強いため刈り取りが容易だと実感しています。他の米よりも高値で買い取りされています。条件の悪い水田では転作を行わず、早生のハナエチゼンを加工用米として作付けしています。転作は収入を上げるために種子を生産しています。
農業は天候任せのところがあり、災害のリスクがあります。これまでは農業共済に加入していましたが、2019年から収入保険に切替えました。まだ、補てん金をもらったことはありませんが米価が低下することを懸念しています。
主力の人材が高齢化しているため、さらなる機械化と後継者の育成が今後の課題です。これまで直進アシスト付きで直播できる田植機や、農薬散布のドローンを導入しました。機械化で作業が楽になる部分もありますが、一つ一つの作業の意図を後継者に伝えていくことが必要な時期だと考えています。

▽水稲21.3㌶、大麦・大豆7.5㌶、ほうれん草9.2㌃、水稲苗12,000箱

育苗ハウスと杉本さん。筋交と融雪装置で雪害への対策を講じている