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新たな一歩に農業を選択 新鮮力

2022年1月1週号

野菜栽培は毎日が勉強 励みになる購入者の声

坂井市  井部 晴菜(いのべ はるな)さん(28)

 

 以前から自分の好きな野菜を家庭菜園で作って楽しんでいました。取れたての野菜のおいしさや収穫する喜びを知り、もっと農業について勉強したいと思い、2020年に福井県の「園芸カレッジ」に入学し、農業の基礎を学びました。

 当初は「農業について学びたい」という漠然とした思いだけだったため、不安はありましたが、同期や恩師がとても親身になってくれて、楽しく学ぶことができました。

 坂井市内で農地とハウスを賃貸してくれる人がいると情報が入ったので、確認に行ってみると、その圃場は栽培環境が整っていて、「ここで農業がしたい」とすぐに借り受けることを決意し、21年春に就農しました。

 農繁期や土日などは、家族や仲間が手伝いに来て、ハウスのビニールの張替えや野菜の出荷準備などの作業をしてくれるので大変助かっています。

 近所のベテラン農家さんたちもよく見に来て、次の準備や施肥のタイミングなどを教えてくれます。就農後も毎日勉強で、とても充実しています。

 

今春から規模拡大

 販売先は地域の直売所のほか、インターネットの産直通販サイト「食べチョク」です。食べチョクの利用者は、東京や大阪など大都市圏の方が多く、「おいしかった、また買います」 とうれしい声をもらえ、励みにしています。

 今年から青色申告をする予定で、春には3棟増棟し規模を拡大するので、さまざまな損害から収入を補償してくれる収入保険への加入を検討しています。これからも生産に真摯に取り組み、おいしい野菜を提供していきたいです。

 

経営規模

▽はるちゃんファーム代表▽ハウス4棟(ミディトマト4㌃、大玉トマト2㌃、トウモロコシ2㌃、軟弱野菜2㌃)、露地野菜(ブロッコリー8㌃)

 

今年の春から夫の宗典さん(45)も就農予定。「力を合わせて頑張りたい」と話す井部さん夫妻