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RTK固定基地局を利用 自動航行ドローン高精度作業を実証

2022年4月3週号

最新鋭機器・システム展示 ふくいスマート農業推進大会

「ふくいスマート農業推進大会」が3月9日、福井市の福井県産業会館1号館で、新型コロナウイルス感染症対策を徹底しながら開催された。大会は最新鋭の農業技術を体験できる大規模イベントとして、全国各地のスマート農業関連メーカー25社が出展した。

 大会は、県内のスマート農業の普及拡大を目的に、福井県と県農業会議、NOSAI福井(福井県農業共済組合)が主催し、担い手農業者や関係機関ら400人が訪れた。

 会場では、高精度な位置情報を利用して無人操作ができるロボット農機具や農業経営生産管理システムなど、スマート農業に関する最新鋭の機器を展示。実際にふれて体験することができるブースも数多く用意された。

 屋外スペースでは、NOSAI福井が2021年3月に設置したRTK固定基地局(GPS補正情報配信システム)を利用し、最新のロボット農機や自動操舵システムを搭載した農機具の自動運転を実演した。中でも、ドローン(小型無人機)の自動航行は初めて公開。事前に登録した飛行ルートを自動で正確に航行し、より精度の高い散布作業が可能となることを実証した。

 来場者でドローンの自動航行を見た50代の農業者の男性は「ドローンにもともとついている自動航行の動きと基地局を利用した動きを比べると、正確な場所にビシッと止まって驚いた。こんな大きな機械は入れられないが、できるところからスマート農業を取り入れていきたい」と今後の利用に意気込みを見せる。

 主催者で県農林水産部園芸振興課の吉永朱里(よしなが あかり)主事は「新型コロナの影響で生産者が一堂に会したイベントが出来ず、今回は念願の開催となった。多くの生産者が来場し、機械にふれてもらえたことで、スマート農業への 興味が高いことを実感した」と笑顔で話す。

 NOSAI福井では、今後のスマート農業の推進とともに、RTK固定基地局の利用拡大につなげていきたいとしている。

 

各ブースに多くの来場者が訪れ、最新のスマート農業を体験した

200名以上が見守るなか、離陸から散布作業、着陸まで全自動で実演されたドローンの自動航行