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農薬・化肥不使用のブランド米 真空パックで鮮度長持ち

2022年10月4週号

ファーム小雪 池田町

 池田町の山間部で、農薬と化学肥料無使用の米作りに取り組むファーム小雪(水稲6.2㌶、ソバ0.2㌶)代表の伊藤博文(いとう ひろぶみ)さん(67)。山間部特有の寒暖差と冷たい山水に育まれた自社ブランド米「大雪の里から小雪舞」を生産している。

 伊藤さんは安全で安心なおいしい米作りをモットーに、36年間培った農業のノウハウを生かして、手間を惜しまず農薬不使用の栽培を行う。

 精米後に発生する米ぬかと、県内養鶏業者から調達した鶏ふんを独自配合した肥料を使用。防除でも、殺菌効果があり、食用にも使用できる氷酢酸を使うなど、環境に優しい農法に取り組んでいる。

 新鮮なお米のおいしさを届けたいという思いから、酸化を抑えるため、精米後すぐ真空パックにして販売。購入者からは「袋を開けた時の香りが良く、つややかで弾力のある粒感がおいしい」と好評を得ている。

 パッケージには、伊藤さんが幼少期の頃に見てきた農村の原風景が描かれていて、昔ながらのかやぶきの家屋と雪景色のデザインは見た目も好評だ。

 商品は、同町で米の集荷、販売を行う「協同屋」や、インターネットでも一部販売している。伊藤さんは「体が動く限り農業を続けていき、法人化を目指したい」と展望を話す。

 

写真:「小雪舞」を手に「息子にこのおいしさと風景を受け継いでいってもらいたい」と話す伊藤さん