広報

私の農業経営 社会的信用、労働環境が重要

2023年5月3週号

あわら市・加藤農産株式会社 代表取締役 加藤秀信さん

 35歳のときに地元JAを退職し、父から経営を引き継ぎ就農ました。あれから30年がたち、私も次の世代へ引き継いでいこうと考えています。2019年に法人化し、組織のブランド力強化に取り組んでいます。
 食で優先されるのは、味はもちろんですが、安全性も重視される時代となりました。買い手からの信頼を得るため、20年にJGAP(農業生産工程管理)の認証を受けました。厳しい審査基準をクリアしたものという付加価値が付き、オリンピックや2年後に控えている大阪万博で食材を提供できるようになります。
 SDGs(持続可能な開発目標)にも取り組み、社会貢献につながる認証制度や資格を取得することで、組織の社会的な信用を高めています。
 今の農業にとって、大きな課題は担い手不足です。ハウスでの野菜栽培や水田園芸に取り組んでいきたいと考えていますが、人手がないとできないことが多いです。経営面においても、従業員の雇用や労働環境などは第一に考えています。
 雇用を守る上で大切なことは、安定した収入を確保していくことです。加入している収入保険は、実際の販売金額を基に補償され、実情に合わせた収入が安定して確保できるため、経営者としては新しいことに安心してチャレンジできます。
 若い人が興味を持ち、働きやすい環境となるよう、これからも組織の社会的な信用を高め、今の時代に合った環境整備に取り組んでいきます。

「地元で愛され、末永く続く組織になっていきたい」と加藤さん(右)