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緑肥+防風+防虫効果も 野菜栽培にソルゴーが有効

2023年6月3週号

越前市・水野剛志さん

 

 「インターネットや営農情報などから得たいろいろな情報を自身で試しながら、おいしい野菜を作っていきたい」と越前市新道町の水野剛志(みずの つよし)さん38)。栽培技術などの営農情報を収集し、丸ナス5㌃やカボチャ5㌃、ズッキーニ1㌃など少量多品目栽培に生かしている。

 学生時代から農業に興味を持っていたという水野さんは、2016年に脱サラし、県の園芸カレッジへ入学。農業時術を2年間学んだ後、18年に就農した。

 就農後、他県の農業試験場で公開していた緑肥作物の「ソルゴー」を利用した防風対策を知り、すぐに自身の圃場で検証を始めた。圃場周囲にソルゴーを植え付けてみたところ、8月には背丈が2㍍以上となり、十分な防風効果を得られた。

 さらに、アブラムシなどのナスの害虫に対して、天敵となる益虫を呼び寄せる防虫効果も実感し、ソルゴーでの防風対策を毎年続けている。

 栽培した野菜は、地元の直売所のほか、母が経営する美容院の直販コーナーで販売。「おいしい」と評判が口コミで広まり、定期的に購入する人も増えているという。

 水野さんは「これからも新しい技術にチャレンジしながら、自分でしっかり手を掛けられる栽培面積で経営を安定させていきたい」と意気込む。

 

お客さんからおいしいという声を聞くと、作って良かったと喜びを感じる」と水野さん