保冷庫を導入 長期出荷可能
2025年9月2週号
坂井市 佐々木 祐治 さん
「単純にブドウが好きということから始めて、やっとなりわいになった」と話すのは、坂井市の佐々木祐治さん(52)。ハウスと露地合わせた園地81㌃で「シャインマスカット」をはじめブドウ11品種を栽培している。
2023年、40㌃の規模拡大を機に、収穫物を長期保存するための保冷庫を導入した。収穫した果実の穂軸に、水を入れたプラスチック容器を装着して保存する。みずみずしさと品質を長く保てるため、一時保管だけでなく、県外の主力産地が品薄になる11月から年末にかけても出荷できるようになった。
また「お客さんのニーズに合わせていいものを作りたい」と根域制限栽培を取り入れている。土中に設けた不織布内に苗木を植栽する方法で、限られた面積でも複数の品種を栽培できる。多品種を栽培する県外の園地に視察に行くなど、よりおいしいブドウを届けるために日々努力を続けている。
佐々木さんは「自分自身もまだまだ試行錯誤中で、納得のいくものは多くはないが、一つずつ変えていきながら、自分なりのスタイルでおいしいブドウを栽培していきたい」と話している
写真①ブドウの生育を確認する佐々木さん。坂井市のふるさと納税の返礼品にも採用されている。